前回、Zoomの仕様について書きましたが、そのアップデートです。
SIGLENTが考える使い方は、「必要な分を取り込んでZoomして使う」仕様なのではないかと思います。
これはGPSモジュールからのUART(NMEA)を取り込んだ波形です。モジュールを2個動作させ、各々のNMEA出力をRX,TXに割り当てています。まだ、衛星が捕捉できていないのでRX,TXのNMEAのタイミングはズレています。
100Mptsのデータを取り込むために、サンプリングが100.0MSa/Sまで低下しています。(4ch使用していますので、最大は100Mptsになっています)
当然ながら波形はズームできています。ズームした状態でポジションを移動させればトリガの前後を見ることができます。全体の波形は上部に縮小表示されています。ズームした部分以外は透過グレーでマスク表示されます。これで、どの部分をズームして見ているかを簡単に判断できるようになっています。
画面が大きいのでまぁ不自由なく見えますね。
Zoomでは垂直も拡大できます。上部に表示されているオリジナルの波形は変わらず、Zoom波形だけ拡大できます。おそらく垂直の分解能は変わらず表示のみの拡大だとは思いますが、これは使えると思います。
パケットのリスト表示をオフにしたスクリーンキャプチャです。
このZoomを活用した使い方だと前回の記事で書いたUARTのフレームエラーもありません。
Horizontalノブを押すと、操作ウィンドウをNormalとZoom交互に切り替える事ができます。Zoomを解除せずに取り込みエリアを可変できます。
トリガより離れた事象の波形をライブで見るにはZoomを使えという事ですね。この使い方であれば、サンプリングレートや、メモリの設定をあまり考えずに簡単に使えますね。
使い方になれれば、この仕様で問題ないですね。
もちろん、singleトリガや、stopして取り込んだ波形はHorizontalノブを回して拡大(ズームイン)できます。(上記のZoomとは違います)
先ずは、stopした状態。
これを、Horizontalノブでtime/divを小さく(拡大)します。
普通に拡大できます。くどいですが、Zoomではありません。 もちろん、この状態で左右に移動することはできます。
ただし、UARTデコードしている場合は、前回の記事にも書いたように、フレーム(Start)が取れないとデコードに失敗するようです。
縮小(ズームアウト)する場合は、前の記事に書いたように前後の波形がない状態になります。
拡大、縮小せずに左右に移動させても同じです。取り込んだ範囲以外の波形は見れません。
メモリが少なかった時代のオシロはこのような仕様だったような…?(忘れた)
つまり、「ちゃんと機能は用意しているので、先入観にとらわれず使えるように使え」by Siglentということですね。