先日、うまく校正できなかったクラニシ RW-151Dですが、検波ダイオードを入手したので交換し、(なんちゃって)校正しました。
RW-151Dに使われている検波ダイオードは1SS16のようだということで、1SS16を入手しました。しかし、元からついていたダイオードとは少し違いがありました。元のダイオードにはNECと印刷がありましたが入手したものにはありません。前のオーナーがダイオードを交換したのか、それとも1SS16ではないのか、よく見るとコンタクトの構造も違いますね。Geダイオードでしょうか? ネットにあるRW-151Dの分解写真をみると、どうも入手した1SS16と同じダイオードが使われているようです。途中でRW-151Dに仕様変更がはいったのでしょうかね…
元のDIODE
NECロゴがある
Geダイオード?
入手した1SS16
まぁ、動作すれば特に気にはしません。また、1SS16の代わりに1SS99も使えそうです。今回は1SS16が入手できましたので、これを使うことにしました。
スイッチ以外の部品は、新しいものと前回交換していました。特に、半固定抵抗は抵抗体がむき出しのタイプなので交換した方が良いと思います。
抵抗は金属皮膜抵抗に変更、半固定抵抗は多回転型に変更し、摺動子と抵抗端を接続
ダイオードを交換して、電力表示の校正を行います。校正手順は前回記事と基本的に同じです。オシロスコープの定格を超えないように注意します。また、電圧をモニターするので、ダミーロードはケースから取り出して行いました。発熱の影響も少なくなり良いかと考えました。
この時、通過型電力計(いわゆるSWR計)もつないでおいて、これとの表示差も確認しておきます。
ダイオード交換前は、5Wレンジでもフルスケール調整しようとすると、どんどんドリフトして調整できず、その他のレンジもフルスケールと中間での電力差が大きかったのですが、交換後はフルスケールでも調整でき、中間値でもほぼ期待通りの値を表示しました。やっぱりダイオードが劣化していたのでしょうね。
RW-151Dは500MHzまでの対応なので145MHzの無線機を使って校正しましたが、145MHzと430MHzで比較すると430MHzの方が若干大き目に表示されるようです。まぁ、少し(10%より小さい)なので気にしないことにします。
また、モニター端子のコンデンサ分圧の定数ですが、入力とBNC端子間に1pFが2個シリーズにつながれていて(=0.5pF)、BNCとGND間に40pFが入っていました。前のオーナーがモニター出力を下げるために改造したのでしょうね。
校正が完了したら、ケースに組み込んで、電力表示誤差が問題ないことを確認します。
適当な校正(校正といえるのか?)ですが、アマチュアが使う目安にはなる思います。
まぁ、ダミーロードがあれば通過型電力計(SWR計)でも良いんじゃないかとは思います(笑)