ON AIRランプを改良した

投稿者: | 2024/11/16

先日作ったON AIRランプ には何件かお問い合わせをいただきました。今回は、トランジスタがスルーホール部品だったりして中途半端だった部分を修正した基板(Rev. B)をつくりました。

また、前回の基板では、ホイップアンテナを使用するハンディトランシーバーだと送信時に問題なく点灯するのですが、外部アンテナを使用する固定機やモービル機では、少し感度不足なのか位置や検出用アンテナを調整しないと上手く点灯しないことがありましたので、検出感度を上げられるように改良しました。

改良版の回路図です。

トランジスタをSMDタイプの2SC4116と2SA1586に変更、
回路図では変わっていませんが、R1~R4も1608(M)のチップ抵抗に変更しました。
ただし、C2,C3は手づけハンダによるクラック予防、電流制限抵抗R5~R8は電流アップの可能性があるのでスルーホール部品のままです。

また、感度(ゲイン)調整としてRV1を追加しました。なお、RV1を除去し、代わりにR14を0Ω抵抗でショートすれば前の基板と同じ感度になります。

ゲイン調整についてはAD8314のデータシートに記載がありますが、入力信号 対 出力電圧の傾きを調整するものです。AD8314のブロック図を見ればわかりますが、非反転増幅回路のオペアンプと同じですね。この回路では、元のゲインより大きくしかできません。ゲインを下げたい場合は、入力段のアッテネータまたは、R2で調整してください。

AD8314ARMはDigiKey等でも購入できますが、少しお高めなのです。複数個購入するのであればAliExpressで安く購入できます。ただし、偽物を掴まさせる恐れもあります。私も一度は正規品(と思われる)を送ってきたセラーに再注文したところ、次は偽物(か不良品)が送ってきたことがあります。
その他の半導体は秋月電子で購入できます。

AD8314の電源に78L05を使用しているので、電源電圧をあまり下げることはできませんが、9Vぐらいまでは点灯動作すると思います。ただし、輝度も下がりますので、必要に応じて電流制限抵抗の値を調整してください。
消費電流は、電源電圧13.8Vの場合、実測で 無信号時(LED非点灯) 約9mA、LED点灯時 約21mAでした。現状では乾電池駆動はちょっと厳しいかも… 78L05を低消費電力のLDOにすれば無信号時(LED非点灯)5~6mAにはできると思います。

また、78L05を外(バイパス)して、直接リチウムイオン電池の3.7Vを入力しても動作すると思います。
ただし、AD8314の電源電圧の絶対定格が5.5Vなので、これを超えないように注意が必要です。
もちろん、そのままでは暗いので電流制限抵抗も調整してくださいね。

消費電流を抑える回路も考えたのですが、このサイズの基板(できればIC面のみに実装したい)に入れ込むのは難しそうですし、100均のランプにそこまでするのか….と、思いとどまりました。 なので、外部電源(13.8V推奨)で動かしてください(笑)

RV1を追加したので、かなり検出感度は上がったようです。最初電源を入れた時にLEDが点滅していたのでノイズか!?と思いましたが、どうやら部屋のWi-Fiを拾っていたようです。と、いうことで2.4GHzでも動作しているようです。
このICのデータシートによれば、動作範囲は100MHz~2.7GHzとなっていますが、これはログアンプとしてICのスペックを満足する範囲なので、オンエアランプの用途であればもっと低い周波数にも対応できそうです。検出用アンテナ次第だと思いますが、さすがに7MHzは厳しいようです…
また、SSBやCWなどキャリアが途切れるものは、当然LEDが点滅します。C1の容量を増やせば少しは応答を改善できるかもしれませんが、試してはいません。

こちらも数枚基板の余裕がありますので、作ってみたいと思われる方は
メールで honkytonk.jp(at)gmail.com まで「Rev. Bの基板希望~」とお問い合わせください。
 ※スパム防止のため(at)を@にかえてください。
実費程度でお分けしたいと思います。ただし、基板の発送は日本国内に限らせていただきます。
なお、お分けするのは生基板のみです。部品手配と実装はご自身でお願いします。

その他の条件は前回と同じです。

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