STANDARD C620の音声不良を修理した

投稿者: | 2025/02/16

以前修理したSTANDARD C620ですが、受信音が悪い、スピーカー(SP)不良かも?ということで戻ってきました。

症状を確認すると、全く聞き取れないとほどではありませんが、確かに音が小さく、そしてかなり歪んでいます。SP不良であれば、外部SPを接続すれば正常に聞こえるはずですが、やはり歪んでいます。ということは、SP不良ではありませんね。

430MHz、1200MHzどちらの音声も同様に歪んでいます。音声アンプ Q256には別々の回路を通って来るので、同じように歪むということは、音声アンプ Q256周辺回路の不具合だと考えられます。

出力カップリングコンデンサC287, C325 220uFは前回修理の時に交換していますので、大丈夫なはずです。音声信号がクリップしているような感じなので、入力回路に問題がないとすれば、音声アンプQ256で歪んでいることになります。電源電圧が低いのかな?

早速分解です。

う~ん、前回、電解コンデンサの液漏れ掃除はしたつもりだったのですが、汚いですね…
Q256 #2ピンの電源電圧を測定すると、1V以下でふらふらしています。これではまともに音はでませんね。電源があやしいですね。
Q237 C,Eの電圧はどちらも電源電圧(9V)程度あります。これは 抵抗 R274 2.2Ωの不良でしょう。テスターで測ると1kΩぐらいになっています。よーく見ると、抵抗の表面にもダメージがあるような気もします。この電圧でも聞こえていたとは凄いな。

このサイズの抵抗は定格1/16Wだと思うので、(計算はしていませんが)音量を上げて使用すると少し電力が厳しいのかもしれませんね。電解コンデンサ液漏れの影響かも知れませんが。
とりあえず交換です。気休めに4.7Ωを2個パラ付けしておきました(笑)
交換後は、サービスマニュアルの電圧通り5.5V程度が出力され、音声の歪もなくなりました。

1200MHzハンディは現行モデルがなく、ALINCO DJ-G7を除き、ほとんどの1200MHzハンディは20年以上前の機種だと思います。色々と経年劣化で不具合がでてきても仕方ありません。古い機種ですが修理しながら大切に使うしかないですね。
1200MHz対応トランシーバーの新機種が発売されることを期待しています。

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